現場

川崎重工 × HuRoC:ソーシャルイノベーション共創拠点「KAWARUBA」を訪問

Human-Robot Commons(HuRoC)が、 川崎重工業が羽田に開設したソーシャルイノベーション共創拠点「CO-CREATION PARK - KAWARUBA」を訪問。 ヒューマノイドロボット・フィジカルAIの社会実装について意見交換を行った

川崎重工グループが羽田に開設したソーシャルイノベーション共創拠点 CO-CREATION PARK - KAWARUBA を訪問し、 HuRoC(Human-Robot Commons) の取り組みや、 ヒューマノイドロボット・フィジカルAIの社会実装について意見交換を行いました。

自律歩行型ソーシャルロボット「Nyokkey(ニョッキー)」 — 人と同じ空間で多様な業務をこなし、 人に貢献するヒューマノイド

KAWARUBA:羽田に生まれた共創拠点

KAWARUBA は、 多様な企業・自治体・研究者・クリエイターが集い、 社会課題の解決に向けた共創や実証、 社会実装を推進する拠点です。 川崎重工業が 2024年11月6日にオープンした 同拠点は、 HANEDA INNOVATION CITY 内に位置しており、 「水素を起点としたカーボンニュートラル」と「人と共生し、 社会の役に立つソーシャルロボット」を主要テーマとして掲げています。

施設は2フロア構成で、 1階で開発したロボットを2階のリビング空間で実用検証する「開発と実装が同居する場所」として設計されています。

HuRoCのフィールド × 川崎重工のロボット事業

当日は、 HuRoC が東京都大田区をフィールドとして進めている社会実装活動や PoC(実証実験)の取り組みをご紹介するとともに、 川崎重工が進めるロボット事業や今後の展望についてディスカッションを実施しました。

自律走行型デリバリーロボット — 「行ってきます!」 のメッセージ。 施設内外を自走し、 物資の配送・回収を行う

HuRoC は、 大田区雑色商店街連合会・町工場ネットワーク・空き家オーナー・公共空間とつなぎながら、 商店街での呼び込みや多言語接客、 町工場での加工補助、 介護施設での見守りなど、 「現場の課題」を起点に実証フィールドを構築しています。 川崎重工は、 産業用ロボットや手術支援ロボットで培ってきた長年の技術蓄積に加え、 KAWARUBA を起点としてソーシャルロボットの社会実装を加速しています。

「どこで、 誰が、 どのように使うのか」

議論では、 「どのようなロボットを作るか」ではなく、 「どこで、 誰が、 どのように活用するのか」 を中心に、 社会実装に向けたユースケースや PoC の可能性について意見交換を行いました。

4足歩行ロボット BEX のスケールモデル — 不整地でも踏破できる脚式ロボティクスの可能性

ロボットの量産化・コスト低減が進む現在、 ハードウェアの性能差は徐々に縮まりつつあります。 一方で、 「現場でロボットがどう動き、 周囲の人がどう関わるか」というユースウェア(使い方のデザイン)の領域は、 まだ多くの余白があります。 HuRoC が掲げる「ヒューマノイドユースウェア」の概念と、 KAWARUBA が体現する社会実装志向の共創姿勢は、 ハードとソフト・運用の各レイヤーで噛み合う可能性を持っています。

川崎重工のものづくりの厚み

KAWARUBA の展示空間には、 ロボットだけでなく、 川崎重工が長年蓄積してきた航空・宇宙・産業機械のものづくりの厚みも垣間見えます。

AM(付加製造)を活用したタービンエンジンの断面モデル — 設計の自由度と造形の精度が示す、 日本のものづくりの現在地

ロボット単体ではなく、 周辺の駆動系・センサ・素材・加工技術まで含めた「ロボティクスのスタック」を社内で持っている事業者として、 川崎重工が示すスケールとレイヤーの厚みは、 大田区の町工場ネットワークが個別企業の集合体として持つ強みと、 別の角度から噛み合います。

モーターサイクル開発の Clay modeling 展示 — Virtual / GAME / e-Sports とも連動する川崎重工のデザインスタジオ

二輪・四輪のデザインスタジオから派生する Clay modeling のアウトプットや、 Virtual ゲーム連動の展示も並んでおり、 「機械を作る」だけでなく「機械を使う体験」を含めて設計する文化が見えます。

今後の共創に向けて

今後は相互に連携しながら、 さまざまな実証や共創プロジェクトを進めていく予定です。 人とロボットが自然に共存し、 それぞれの強みを活かしながら価値を生み出す未来に向けて、 具体的な取り組みを加速していきます。

大田区を起点に展開する HuRoC のフィールドと、 羽田を拠点に共創を駆動する KAWARUBA は、 物理的にも近距離にあります。 区内の商店街・町工場・空き家・公共空間と、 羽田の国際的なゲートウェイ機能を組み合わせることで、 「日本の縮図」を舞台にした社会実装のプロトタイプが、 これまで以上に速いサイクルで回せる余地があります。


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