Bambu Lab、3Dモデル表面に直接スタンプできる「Mesh Graffiti」をベータ公開
Bambu LabがWebツール集「MakerLab」上で、3Dモデルの曲面に直接テキストや画像を貼り込める新機能「Mesh Graffiti」をベータ公開した。CADでジオメトリを編集することなく、ブラウザ上で印字や色割り当てまで済ませられる。
Bambu Lab が運営するブラウザベースのツール集 MakerLab 上で、3Dモデルの曲面に直接テキストや画像を貼り込める新機能 Mesh Graffiti のベータ提供が、2026年4月に始まった。CAD でジオメトリを編集することなく、ブラウザだけで印字や色割り当てまで済ませられる構成だ。STL や 3MF をドラッグ&ドロップし、ロゴをスタンプして書き出すまでが数十秒で完了する。
ブラウザ完結のサーフェス加工ツール
Mesh Graffiti は、Bambu Lab が運営するブラウザベースのツール集 MakerLab(makerworld.com/makerlab)に追加された新機能だ。STL/3MF ファイルをアップロードすると、円筒・球面・自由曲面を含むモデル表面に対してテキストや画像をペイント感覚で貼り付けられる。出力は再び STL/3MF としてダウンロードでき、配色情報は AMS 互換のフィラメント割り当てとして Bambu Studio にそのまま持ち込める。
Bambu Lab Community Forum の発表スレッド では、ベータ期間中は無料で利用でき、UI や機能は今後変更され得ること、フィードバックはコミュニティフォーラム上で受け付けることが明記されている。Bambu Lab はこれまで、AI による3D モデル生成サービスを提供する Meshy との連携で「ワンクリック3D モデル生成」を MakerWorld に統合するなど、Web ツール側の機能追加を続けてきた。Mesh Graffiti も同じ MakerLab ファミリの一つとして配置され、ブラウザ上で完結する非破壊カスタマイズの選択肢を増やす位置付けになる。
ジオメトリは触らず、表面だけ書き換える
Mesh Graffiti の機能をまとめると次の通り。
- 元のメッシュを変更しない: 表面に色情報・パターンを乗せる方式で、ジオメトリ自体は触らない
- 対応形状: 円筒、球体、自由曲面を含む複雑形状にラップ可能
- 入力形式: STL、3MF
- 書き出し: AMS 対応のカラーゾーン情報を持つ3MF としてエクスポートし、Bambu Studio 側でそのまま色付け印刷ができる
- 操作: ブラウザ内でブラシ、テキスト配置、画像のスタンプを行う
- 動作環境: ブラウザ単体。クライアントソフトのインストールは不要
従来この種のカスタマイズは Blender や Fusion 360 上でブール演算やスカルプトを用いるか、スライサ側のペイント機能で限定的に色を載せるかのいずれかになりがちだった。Mesh Graffiti はこの工程を「画像スタンプ」というメタファーに置き換えて、CAD 作業を経由せずにロゴや文字を曲面にラッピングできるようにした点が新しい。
クラウド寄りの実装と、コミュニティの反応
Mesh Graffiti はベータ提供で、現時点では無料で利用できる。ベータ期間中は UI や機能が変更される可能性が明示されており、フィードバックは 公式コミュニティフォーラム 上で受け付けられている。
オープンソースのスライサに統合する形ではなく、クラウドの MakerLab 側に置かれた点については、コミュニティから「ローカルで動かしたい」「Bambu Studio に直接欲しい」といった声も出ている。一方で、ブラウザ完結のため学校の PC や共有環境からも利用しやすい構成で、メイカースペースや個人ものづくりの場面とは相性が良い設計と言える。
Bambu Lab が Web 側の機能群(モデル生成、共有、カスタマイズ)を厚くしている流れの一部として読み取れる動きだ。スライサ・プリンタ・モデルライブラリ・Web ツールを縦に揃えるエコシステム設計が、エンドユーザーの「とりあえずブラウザで終わる」体験をどこまで広げるか——Bambu Studio へのローカル組み込みを求める声に応えるかどうかが、次のフェーズの判断ポイントになる。